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ヴィーガンレザーについて知ろう! 合成皮革、人口皮革、バイオレザーとは?

最近ヴィーガンを公言する著名人が増えてきていると感じませんか?もしかしたら皆さんの周りにもヴィーガンと公言する人が増えてきているかもしれません。
近年、環境問題やサステナブル、健康などの視点からヴィーガンに対する関心が高まっています。ヴィーガンと聞いてまず思い浮かぶのは「食」に関する事柄だと思いますが、今やヴィーガンへの関心は「ファッション」にも広がりつつあります。
今回は、いま注目されつつある「ヴィーガンレザー」について紹介したいと思います。天然レザーとの違いや特徴について知っていただき、ヴィーガンであるかどうかに関わらず、今後革製品を選ぶ際の参考にしていただければと思います。

目次

ヴィーガンレザーとは

ヴィーガンレザーとは①

そもそもヴィーガンレザーとはどんなレザーを指すのかご存知ですか?簡単に説明すると、動物性の素材を使用していない皮革素材のことを指します。人工的に革の繊維構造を再現した素材であり、一般的にフェイクレザー、合皮などと呼ばれるものもヴィーガンレザーの分類に含まれます。
ヴィーガンレザーの対極にあるのが、天然レザー、いわゆる本革と呼ばれる動物の皮を使用したものになります。

ヴィーガンレザーとは②
皮革(レザー)の分類

ヴィーガンレザーは大きく次の3種類に分けることができます。
・合成皮革
・人工皮革
・植物皮革 (バイオレザー )

合成皮革

合成皮革

合成皮革とは、織・編布を用いたナイロンやポリエステル(PVC)の基布の上に、ポリウレタン(PU)をはじめとした樹脂層をコーティングして作られた生地です。合成皮革にみられるシワは、天然皮革に似せるために人為的に作り出されており、品質に差が出ることが少ない素材であると同時に、基布が安価なため大量生産に向いています。また、ビニールやプラスチック素材と似て水を弾くため汚れにも強い素材です。
一方でデメリットとしては、劣化しやすい点や革より品質が劣っている点などが挙げられます。合成皮革によく使われるポリウレタンは加水分解するので、使用せずにただ置いているだけでも徐々に劣化が進みます。劣化が進むと表面がベトベトしたり、ひび割れてボロボロになることがあります。一般的に合成皮革の寿命は3年程度だと言われています。

合成皮革②
合成皮革の構造 (東京都クリーニング生活衛生同業組合サイトより)

合成皮革の代表的な素材を紹介します。

PVCレザー

表面にPVC(ポリ塩化ビニル)を塗布したレザー。耐久性があり、汚れにも強いので、手入れが簡単な点が大きな特徴です。加工性が高く、カラフルな色への染色や防菌加工などが可能であるため付加価値を付けやすい素材です。また、湿気に強いため、カビやダニが発生しにくいという利点もあります。比較的安価ですが、次に紹介するPUレザーに比べ、通気性や弾力性、柔軟性の面では劣るというデメリットもあります。

PUレザー

表面にPU(ポリウレタン)を塗布したレザー。PVCレザーとPUレザーをまとめて合成皮革と表記されることが多いですが、正確にはPUのみを合成皮革と言うようです。もちもちとした肌触りが特徴で、本革に近い見た目をしています。弾力性や伸縮性があり、ソファなどによく使われます。湿気には弱いですが、撥水性はあるのでお手入れがしやすいです。

人工皮革

人工皮革は先ほど紹介した合成皮革と同様の素材を使用していますが、製法に違いがあります。合成皮革は織布をそのまま基布として使用するのに対し、人工皮革はナイロンやポリエステル繊維を絡め、ポリウレタン樹脂をしみこませて組成したマイクロファイバーを基布としています。 このように生地の構造から天然皮革を人工的に限りなく再現した、合成皮革よりも手の込んだ素材です。そして表面にはポリウレタン樹脂が主となる表面樹脂層を作り、天然皮革に似せるためのデザイン加工を施します。
人工皮革は天然皮革により近い一体感が特徴であり、天然皮革と同じように耐久性やソフトな質感に優れます。 さらに、通気性やフィット性にも富み、天然皮革にはないストレッチ機能性を有したものも少なくありません。また、空気層を含むため想像以上に軽量で、耐久年数は6年程度と天然皮革よりは短いですが、合成皮革よりは長持ちします。ただ、合成皮革同様、劣化すると表面のベタつきやひび割れなどが起こります。

人工皮革
人工皮革の構造 (東京都クリーニング生活衛生同業組合サイトより)

植物皮革(バイオレザー)

植物皮革

植物皮革とは主に天然素材、植物由来の素材から作られたレザーを指します。

  • アップルレザー:廃棄されてしまうりんごの皮や芯から作るレザーです。粉末状にしたりんごの皮や芯をウレタン樹脂と合成し、コットンやポリエステル地にコーティングすることで、レザー調に仕上げられています。
  • サボテンレザー:メキシコの企業家によって開発されたサボテンレザー。サボテンは水がなくても生育することから、従来のレザーが抱えていた水の大量使用の課題にもアプローチしています。
  • コーンレザー:とうもろこし由来のコーンポリオール(アルコール成分)を利用して作るレザー。エタノールの精製時に出る副産物を利用している点が環境に優しいポイントの一つです。

今回ここで紹介した一部の植物性由来のレザーはまだ大量生産できる体制が整っておらず価格が比較的高価ですが、サステナブルの面などから動物にも環境にも配慮した真のヴィーガンレザーとして注目を集めています。

まとめ

フェイクレザーと聞くと、あまり良いイメージを持たれない方が多いかと思いますが、現在では長年の研究開発の成果で「環境に優しく」「質の高い」フェイクレザーが数多く開発されています。また、偽物と言う意味の「フェイク」レザーではなく、アニマルフレンドリーであるということから「ヴィーガンレザー」という新しい呼び名が浸透してきており、時代が全ての生き物に優しい選択肢を求めているのを感じ取れます。

革素材についてもっと理解を深めることで、用途や場面に応じて、より未来のある選択が出来るようになっていくのではないでしょうか。今後もヴィーガンレザーがライフスタイルの一つの選択肢として普及していくことを期待しています。

そして、LOVST TOKYOでも今後バイオレザーを用いたアイテムを積極的にを展開していければと思っていますので、楽しみにしていただければと思います。

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この記事を書いた人

LOVST TOKYO編集部です。いつもご覧いただきありがとうございます。

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